車両
9000系

京阪9000系電車は、1997年(平成9年)に登場した京阪電気鉄道の通勤形電車です。輸送力増強、混雑率緩和を目的として新造された新構想の車両です。
基本的には7200系と同仕様となっていますが、ラッシュ時間帯の特急列車として運用するため、初めて3扉セミクロスシートの座席配置を採用し、バケットタイプのオールロングシートへ改造するとともに、カラーリングは通勤形をベースとし特急兼用車という位置付けのため在来の通勤形車両と区別できるように、緑2色の境目にパステルブルーのラインが入りました。
座席は、ノルウェーのエクネス社製の固定クロスシートと、ドア付近の一部はロングシートを配置したセミクロスシートで、オールロングシート車を除き中央扉の両脇と車椅子スペースに補助椅子も設置されていますが、クロスシートは8000系と違い転換式ではなく、ラッシュ時の乗降に支障が出るなどの問題が生じたことから、転落防止幌を設置した際に中間車両の付随車が試験的に10000系タイプのオールロングシートに改造されました。
ロングシートとクロスシートとの境目にスリガラスのようなものを用いたスクリーンが設けられていますが、これは窓側クロスシートの乗客とロングシートの乗客の視線が合わないようにしているためです。